5分でマスター!英語和訳のノウハウ 第1660号
過去の習慣を示す would と used to 添削篇2
配信日:2019年7月11日
先日、関西へ出張して書店をまわってきたのですが、大阪の心斎橋にある「ブックファースト クリスタ長堀店」さんでは『シミュレーション英会話』をレジ前でパネル展開してくださっています。
す、すごく目立ってました!
ありがとうございます!!
その他の京都、大阪の書店さんの展開もスタッフブログにまとめましたよ。
それでは前回に引き続き、今回もこの課題文に関して
皆様からお寄せいただいた和訳投稿を添削していきます。
課題文添削 ~読者の投稿和訳を添削指導~
このコーナーでは、前回出題した課題文に関して皆様からお寄せいただいた和訳を前回に引き続き添削していきます。
先週は「過去の習慣を示す would と used to」というテーマで以下のような課題文を出題しました。
また今回は質問テーマとして
「あなたはこれまでドラマみたいな経験をしたことがありますか?」
もあわせて回答していただいています。
【1】
南十字星さん
>かつての発展途上国への経済支援は、その発展よりもむしろ
>軍国主義の強化に貢献していた - それは国際間協力の
>限界の描写している。
途中で「-」がありますが、これは英語で言うところの「ダッシュ」でしょうか?
こうした記号は和訳では原則用いません。
むしろダッシュは「例えば;つまり」など日本語をあてるものです。
また、paints a picture of the limit ~ の日本語が不自然ですよ。「~の限界を描写している」ではないでしょうか?
>大学院に合格後に突然全学費と寮食費の
>奨学金給付が決まった。驚いた。
それは良かったですね!!
多忙な大学院生活ですから、かなり生活が助かりますね。
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【2】
バンビさん
>発展途上国のための経済支援団体は過去によく、
>それらの国の発展よりも軍隊の強化に貢献したものだった。
>そしてそれは国際的協力の限界を示唆していた。
最初の Economic aid「経済支援」を「経済支援団体」と訳してしまったため、その後の和訳にも解釈のズレが生じています。
また、which を「それは」と訳していますが、この which はそれまでの内容を受けているので、「そのこと;その事実」と訳しておきましょう。
>今回の課題文は難しかったです。
>まだまだ基本的な部分がおさえられていないのだなぁと感じました。
>今後ともどうぞよろしくお願いします!
>明日は七夕ですね。晴れるといいですね。
七夕は例年のごとく曇っていましたね。
ここしばらく七夕のときにスカッと晴れているという記憶がないような。・・・まぁ梅雨ですしね。
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【3】
ハリマウさん
>未開発国への経済援助は、過去軍事的援助より開発援助が強く、
>国際関係の限界の状況が描写されている。
third-world nations は「第三世界諸国」という意味。
in the past は直前の Economic aid for third-world nations を修飾していますからね。
また、helping them develop は【help+O+動詞の原形】の用法で、「その国々が発展するのを助ける」となります。
>外国人と結婚しました。
おぉ、それはドラマチック!(笑)
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【4】
しゃんたっくさん
>過去の第三世界諸国への経済支援はそれらの国々の発展よりも
>むしろ軍国主義の強化に寄与してきたところがあり、
>このことが国際協調の限界を浮き彫りにしている。
「寄与してきたところがあり」だと助動詞 would の訳し方が甘いですね。
この would は過去の習慣を表すので、「寄与してきたものだった」と訳すようにしましょう。
>このメルマガの発行頻度が勉強のペース維持にとても役立っています。
>ありがとうございます!
ペースメーカーがあると、サボりそうなときでも、意識がまた勉強に向きますよね。
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【5】
ききさん
>過去の第三世界の国々への経済援助は、その発展を手助けするよりも
>むしろ軍国主義の強化に起因していた。
>そしてそれは国際間援助の限界の実態を表している。
develop も strengthening も動詞なので、「発展する」「~を強化する」と訳したいところ。
「発展」「強化」と名詞化して訳さないように!
英語はそうでなくても名詞表現になりがちなので、和訳するときは動詞表現はなるべく動詞のままで訳しましょう。
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【6】
keihiroさん
>過去における第三世界の国々への経済援助は、第三世界の発展を支援するよりも、
>むしろ軍国主義体制を強化する一因であるかもしれない。
>第三世界への経済援助は、国際協力に限界がある実態を表している。
この助動詞 would は「…かもしれない」ではなく過去の習慣を表し、「…したものだった」という意味。
そもそも would を「…かもしれない」と訳すことはありませんよ。
また、which はそれまでの内容をまるまる受けています。
>ドラマには、歴史、戦争、恋愛、刑事、ビジネス、サクセスストーリー、
>喜劇、悲劇いろいろな種類があります。
>映画やTVになるような経験はありません。
>簡単に経験できるのなら、ドラマにはならないのでは…。
英語でも dramatic とあるように劇的な経験はありませんか?
そこは主観的に劇的でも構いませんよ。
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今回の添削指導はいかがでしたか?
メルマガで紹介しきれなかった投稿は、
十分に出来のよいものであったり、
他の方と同じような間違いをしているものです。
よくある間違いや工夫した訳し方を共有することで、
次回に生かすようにしましょうね。
公式ツイッターでは、今回の投稿和訳で間違いをシェアできそうなものを添削指導しています。
*SDATA1*さんの投稿が添削されるかもしれないので、ツイッターをフォローしてくださいね。
デルタプラス公式LINEでは和訳のヒントを配信中。
今回の秀作 ~この和訳投稿が今回のNo.1~
今回もたくさんの和訳投稿をありがとうございました!!
その中から編集部が厳選したNo.1の和訳投稿はこちらです。
kayyacさん
>過去の第三世界諸国向けの経済援助は、それらの国が発展するのに
>役立つよりもむしろ軍国主義を強化する一因になっていたものだが、
>そのことは国際協力の限界を示している。
一文が長くて難しい英文でしたが要点を押さえた訳になっていますね。
名詞表現なりがちなところも
「発展する」「強化する」
ときちんと動詞的に訳せているのも評価できるところです。
よくがんばりましたね!
ということで、今回のNo.1に選ばせていただきます。
おめでとうございます!!
それでは来週も皆さんからの、力の入った投稿和訳をお待ちしています。
編集後記
梅雨時期は湿気も高く、食欲が進まないって人もいるかもしれません。
というわけで、最近よく作るのが夏野菜のマリネです。
ナスやパプリカやミニトマトをさっとオリーブオイルとお酢で炒めればできるので超お手軽。
ポイントは普通のお酢と黒酢を混ぜると味にコクが出ますよ。
味付けのにんにくはチューブでいいですし、あとはバジルを適量かければ出来上がり。
冷蔵庫で冷やしておくと美味しさが一段とアップします。
というわけで、夏に使えるデルタレシピでした(笑)。
来週は月曜日が海の日で祝日です。でも、海とかまだ全然入れる状況じゃないですね~。
というわけで次回のメルマガは火曜日配信になります。
次は7月16日(火)の【解説篇】でお会いしましょう。
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