5分でマスター!英語和訳のノウハウ 第1639号
関係代名詞は指示語なのか? 添削篇1
配信日:2019年4月22日
こんにちは。
デルタプラスの湯川彰浩です。
3月末に開催した『シミュレーション英会話』の書店イベントの様子をこちらにまとめました。
初イベントということでドキドキでしたが、楽しい時間を過ごすことができました。
ブログで当日の雰囲気を味わっていただければと思います!
さて、前回のメルマガで出題した課題文はいかがでしたか?
たくさんの投稿をありがとうございました!
今回は課題文の解答を説明し、皆様からお寄せいただいた和訳投稿を添削していきますね。
関係代名詞は指示語なのか? 課題文の解答・解説
先週は「関係代名詞は指示語なのか?」というテーマで以下のような課題文を出題しました。
主語である Prolonged radiation of artificial light は Prolonged radiation は「長期におよぶ照射」、artificial light は「人工の光」となりますから、
「人工の光の長期におよぶ照射」
となります。
・・・が、名詞句のかたまり、つまり名詞構文なので、
「人工の光を長期にわたり照射すると」
と一文のように訳せると一番自然です。
light pollution は「光害」という意味。
特に都市部では夜になってもビルの明かりやネオンのせいで明るいため、それに伴う影響が生物に出ています。
近年よく使われるキーワードなので覚えておきましょうね!
というわけで、
「人工の光を長期にわたり照射すると光害が生じる」
というのが、which までの訳となります。
which の前にコンマがあるので、この which は非制限用法です。
というわけで、which 以下から訳し上げずに前から訳し下ろします。
which はそれまでの内容を受けていると捉えてもいいですし、light pollution を受けていると解釈してもOK。
has cast a bad influence on ~ は 現在完了が使われているので、
「~に悪影響を与えてきた」
と継続のニュアンスを反映させましょう。
ecosystems は「生態系」、nocturnal species は「夜行性の種」という意味になります。
ちなみに、which が無生物主語なので、
「そのせいで、生態系に悪影響がもたらされてきた」
と態を変換して訳してもいいですよ。
したがって、上記の訳をつなげると、今回の全訳は以下のようになります。
【今回の課題文の和訳解答例】
「人工の光を長期にわたり照射すると光害が生じるが、そのせいで、夜行性の種のような生態系に悪影響がもたらされてきた」
課題文添削 ~読者の投稿和訳を添削指導~
このコーナーでは、前回出題した課題文に関して皆様からお寄せいただいた和訳を添削していきます。
また今回は質問テーマとして
「ゴールデンウィークはどのように過ごす予定ですか?」
もあわせて回答していただいています。
【1】
Ivanさん
>人工光の長時間照射は光害を引き起こし、
>それは夜行性種の様な生態系に悪影響を及ぼす。
which の訳を「それは」と訳していますが、この訳し方だと何が先行詞かが少し分かりづらいですね。
内容を受けるなら「そのことが」とする、もしくは light pollution を受けているなら、「その光害は」くらいに訳しましょう。
>法事です。
>そこで親族が久々に集まるので、そのまま京都旅行に出かける予定です。
>後半は予定が無く…、仕事かな…。
法事は京都なんですか?
私も京都に帰省しようかと思っていましたが、新幹線がすでに埋まりつつあるようです・・・ひぇ~。
-------------
【2】
QTさん
>人工光の持続的な放射線は光による汚染を引き起こす。
>その汚染とは、夜行性の種の生態系に悪影響を及ぼしている。
構文はきちんと捉えることができていますね。
Prolonged radiation of artificial light の名詞構文を一文のように訳せるとbetter。
また、light pollution は「光害」という意味です。
air pollution「空気汚染」などどの語句と組み合わさるかで訳し方が異なるので、注意が必要ですね。
>いつも勉強になる問題ありがとうございます。
>時間がある時にまとめて読むことが多いですが、
>できるだけリアルタイムに学んで投稿できたらいいなあと思います。
初投稿ながらがんばりましたね!
投稿に参加すると意識も変わるので、ぜひ続けてみてください。
-------------
【3】
Philipさん
>人工の光を長時間輻射することで光害が起きるが、
>それは例えば夜行性の種のような生態系に悪影響を与える。
has cast a bad influence on ~ と現在完了である点を和訳にも生かしたいところですね!
継続の用法なので、「悪影響を与えてきた」としましょう。
-------------
【4】
サクサクさん
>長期にわたる人工光の放射は光害を引き起こし、
>その光害により夜行性の生き物の生態系に悪影響をもたらす。
せっかく which の無生物主語を意識して「その光害により」と訳せているので、has cast a bad influence on の部分は
「悪影響をもたらされてきた」
と態を変換して訳しましょう。
>映画を観に行く予定です。観たい映画はたくさんありますが、
>とりあえず某アメコミヒーロー映画のシリーズ完結編を観ます。
私も映画は観に行く予定です!
話題作が結構あって迷いますよね。
-------------
ということでまだ紹介できていない分も含めて、木曜日発行の【添削篇2】で引き続き添削していきますね!
また、メルマガ誌面とは別に公式Twitterでも間違いをシェアできそうな投稿には添削指導をしています。
あなたの投稿が添削されるかもしれないので、Twitterをフォローしてくださいね!!
編集後記
『シミュレーション英会話』の書店イベントで著者の有子山さんが強調されていたのはアウトプットすることの大切さです。
インプットしたフレーズや語法はどんどん使っていかないと身に付きません。
そのためには英作文がベストですが、最初は「英借文」からでいいそうですよ!
英借文というワードは私もこの時初めて知ったのですが、見本例文をまねして英作文することを意味するそうです。
ゼロから英作文を作るのは大変ですが、英借文ならちょっとの作業でできるので、できそうな気がしませんか?
あなたは昨日の晩御飯で何を食べましたか?
I ate chicken for dinner.
「夕飯に鶏肉を食べた」
という例文の chicken のところを書き換えるだけで、簡単に表現することができますね!!
こんな感じで毎日少しずつ英借文してアウトプットしてみてください。
次は4月25日(木)の【添削篇2】でお会いしましょう。
あなたも英語和訳メルマガに投稿して添削指導を受けてみませんか?
英文法の知識を生かした英文和訳に焦点を当てた無料メルマガ「5分でマスター!採点官ウケする英語和訳のノウハウ」です。
月曜日と木曜日の週2回配信で、毎回1つのテーマに関する英文法や語法を解説し、読者からの和訳投稿を受け付け、添削指導してメルマガで解説しています。
あなたからの力の入った和訳の投稿をお待ちしております。
英語学習、英検・TOEICなどの英語資格対策、大学院入試の受験対策、大学編入試験対策などにお役立てください。
メルマガの登録は下記フォームにお名前とメールアドレスをご入力ください。
記入していただいたアドレスあてに、メルマガを配信させていただきます。
※Hotmail はメールが届かないことがあるため登録をお勧めしておりません。フリーメールをお使いの場合は Gmail もしくは Yahoo Mail のご利用を推奨いたします。
大学院入試の英語対策にはプロによる添削指導が一番効果的です!!
長文英語の読解力と和訳力が求められる大学院入試の対策には、プロの添削指導を受けるのが一番。
『大学院英語 入試対策講座』では、毎年多くの受講者が難関大学院の合格を決めています。
なぜこれほど高い合格率を誇るのか?
その秘密は、過去問を分析して制作された教材テキストと、これまで10,000枚以上もの答案を添削指導してきたノウハウにあります。
この英語和訳メルマガよりさらに詳しい添削指導で、減点につながる弱点や癖が手に取るようにわかるんです。
講座でがんばって勉強したことが確実に力となり、前より成長を実感できるから、自信もつきます。
自分一人だけでは乗り切れないことも、講座のサポートがあれば、入試まで完走できますよ。
独学を卒業して、講座で一緒に大学院合格に向けて頑張りましょう!!