5分でマスター!英語和訳のノウハウ 第1651号
動詞+名詞=動詞になる? 添削篇1
配信日:2019年6月10日
こんにちは。
デルタプラスの湯川彰浩です。
前回のメルマガで出題した課題文はいかがでしたか?
たくさんの投稿をありがとうございました!
今回は課題文の解答を説明し、皆様からお寄せいただいた和訳投稿を添削していきますね。
語句の言い換えを意識せよ 課題文の解答・解説
先週は「動詞+名詞=動詞になる?」というテーマで以下のような課題文を出題しました。
一文が長く構造が複雑なので、前から順に見ていきましょう。
The treatment utilizing a specific virus, once offered in the UK,
までが主語のまとまり(主部)になります。
The treatment「その治療」を utilizing a specific virus「特別なウィルスを利用する」が修飾しています。
そして、once offered in the UK も分詞句で「かつてイギリスで提供された」という意味。
この部分も The treatment を修飾しています。
したがって主部の訳は
「かつてイギリスで提供された特別なウィルスを利用するその治療は」
となります。
動詞は contributed to ~ で「~に寄与した;~に貢献した」ということ。
ただし、この to は不定詞ではなく前置詞扱いなので、その後には curbing the increase ~ mother's body という動名詞句が続いています。
この curb は「~を抑制する;~を阻止する」という意味。
the increase of malignant bacteria は「悪性のバクテリアの増加」となります。
名詞のかたまりなので、
「悪性のバクテリアが増加すること」
と一文のように訳してもいいでしょうね。
そして最後に and 以下の she had a narrow escape from death を訳していきます。
had a narrow escape は今回の学習テーマでもある「動詞+名詞=動詞」の用法です。
しかも narrow という形容詞がついており、have a narrow escape で「九死に一生を得る;間一髪で助かる」という意味になります。
イディオムとして覚えておくといいですね!
したがって、上記の訳をつなげると、今回の全訳は以下のようになります。
【今回の課題文の和訳解答例】
「かつてイギリスで提供された、特別なウィルスを利用するその治療は、母の体内における悪性のバクテリアの増加を抑制することに寄与し、母は九死に一生を得た」
課題文添削 ~読者の投稿和訳を添削指導~
このコーナーでは、前回出題した課題文に関して皆様からお寄せいただいた和訳を添削していきます。
また今回は質問テーマとして
「あなたの好きなご当地土産は何ですか?」
もあわせて回答していただいています。
【1】
しゃんたっくさん
>かつてイギリスで行われていた特定のウイルスをもちいた治療が、
>体内の悪性菌の増殖を抑える一助となり私の母は一命をとりとめた。
誰の体内なのかをまず述べないと、和訳がわかりにくくなります。
in my mother's body とあるので、「母の体内の~」と訳出しましょう。
そうすれば、その後の「母は一命をとりとめた」という訳にスムーズにつながるはずです。
>桔梗信玄餅です。
>きな粉と黒蜜と柔らかな餅の絶妙な組み合わせがたまりません。
以前にお土産としていただいたことがあります。
どうすればきな粉をこぼさずに食べられるか、いつも悩みます(笑)。
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【2】
mさん
>特別なウイルスを利用した治療を、一度イギリスに依頼したところ、
>母の身体へ悪性のバクテリアが増加することを抑制することに貢献した。
>そして、母は死から免れた。
once offered in the UK は分詞句で、The treatment にかかっています。
また、offered to the UK なら「~に申し出た」のような意味になりますが、この場合は offered in the UK なので「イギリスにおいて提供された」という意味ですね。
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【3】
パスママさん
>かつて英国で提唱された、特定のウィルスを利用した治療法が、
>私の母の体内にあったタチの悪いバクテリアの増殖を抑制するのに
>役立ち、母は九死に一生を得た。
この offered は「提供された」という意味になります。
malignant は他にも「悪性の」と訳すことができます。
bacteria がその後に続くことも考慮して訳語をいろいろ検討してみましょう。
>郡山市の「ままどおる」と、
>湯川さんと同じく、仙台市の「萩の月」です。
>どちらも暫く食しておりません(´-`)
ままどおるもバターたっぷり系の濃厚菓子ですよね。
5年くらい前に福島旅行したことを思い出しました。
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【4】
ぬしぬしさん
>かつてイギリスで提供された、ある特定のウィルスを利用する治療は、
>私の母親の胎内で悪性のバクテリアが増加するのを抑制し、
>彼女が九死に一生を得ることに寄与した。
一見正しく見えますが、最後の文構造を見誤っています。
この和訳だと、contributed to が she had a narrow escape from death にかかるわけですが、
contributed to she had a narrow escape from death
という語順は文法的に成立しません。
ということは、この and は The treatment ~ body と she had a ~ death の2つの節を繋げていると判断できます。
>六花亭のバターサンド
>鎌倉の鳩サブレー
どちらも定番ですね!
ただ、どちらも現地でなくても最近は買えるようになってきており、
バターサンドは近所のスーパーでもなぜかたまに見かけます(笑)。
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ということでまだ紹介できていない分も含めて、木曜日発行の【添削篇2】で引き続き添削していきますね!
また、メルマガ誌面とは別に公式Twitterでも間違いをシェアできそうな投稿には添削指導をしています。
あなたの投稿が添削されるかもしれないので、Twitterをフォローしてくださいね!!
編集後記
先日、打ち合わせで外出していて、その後一人でご飯を食べて、お店を出て駅に向かったら……
「あれ、パスケースがない!」
中にはSUICAなどのICカードや種々のポイントカードやプリペイドカードなどが一式入っているので、本当に焦りました。
通ってきた道を探してみるもののどこにも落ちておらず。。。
でも、1時間前にICカードで買い物をしたから確実にこの付近で落ちているはずです。
最後はダメ元で交番に行ったらなんと親切な方が届けてくれていました!!
先週、都内で緑のパスケースを拾ってくださった方、本当に本当にありがとうございます!!
キャッシュレス化が進み、現金を持たなくなっている人も増えてきていますが、こういうもしもの時に恐いですね。
落とし物が届く国ニッポンを体感した一日でした。
次は6月13日(木)の【添削篇2】でお会いしましょう。
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