5分でマスター!英語和訳のノウハウ 第1647号
語句の言い換えを意識せよ 添削篇1
配信日:2019年5月27日
こんにちは。
デルタプラスの湯川彰浩です。
前回のメルマガで出題した課題文はいかがでしたか?
たくさんの投稿をありがとうございました!
今回は課題文の解答を説明し、皆様からお寄せいただいた和訳投稿を添削していきますね。
語句の言い換えを意識せよ 課題文の解答・解説
先週は「語句の言い換えを意識せよ」というテーマで以下のような課題文を出題しました。
The biologist contends that … は「その生物学者は…ということを強く主張している」。
contend は「~を強く主張する」という意味。
that 節をその後に続けることができます。
that 節の構造を見ておきましょう!
sardines are ~ in schools
と
the tendency is common across species
という2つの節が and で結ばれている構造です。
that 節の主語である sardines は「イワシ」という意味。
イワシのオイル漬けは「オイル・サーディン」と言いますよね?
are likely to adhere to ~ の be likely to … は「…する傾向がある;…しやすい;…しそうである」とさまざまな訳し方ができます。
adhere to ~ は「~に従う;~を守る」という意味。
その目的語の a survival strategy は「生き残り戦略」。
to keep living in schools は副詞的用法の不定詞句で、「…するために」ということ。
keep living in schools は schools の訳し方がポイントです。
イワシの話をしているのに「学校」では意味が通じませんよね?
この school は「群れ」という意味です。
つまり「群れの中で生存し続けるために」となります。
the tendency is common across species の the tendency「その傾向」とはその前の節でのイワシが生き残り戦略に従う性質のことを the tendency と言い換えているわけですね!
across species は「種を越えて」という意味です。
したがって、上記の訳をつなげると、今回の全訳は以下のようになります。
【今回の課題文の和訳解答例】
「その生物学者は、イワシは群れの中で生存し続けるために生き残り戦略に従いやすく、その傾向は種を越えてよく見られると強く主張している」
課題文添削 ~読者の投稿和訳を添削指導~
このコーナーでは、前回出題した課題文に関して皆様からお寄せいただいた和訳を添削していきます。
また今回は質問テーマとして
「あなたはこれまで世界遺産を訪れたことがありますか?」
もあわせて回答していただいています。
【1】
hanaさん
>イワシは群れで生きていく生存戦略で、その傾向は種をこえて共通であるため、
>くっついているということを生物学者は論争している。
that 節の構造を読み取れていませんね。
and で結ばれているのは
(1)sardines are ~ in schools
(2)the tendency is common across species
という2つの節になります。
おそらく(2)も to 不定詞句に含まれると判断して誤訳されたのでしょう。
>白川郷、西洋美術館、姫路城などに行きました。
>まだ行ったことがない世界遺産も、これから行ってみたいです。
白川郷はまだ行ったことがないんですよね。
タイミングが合えば雪がつもった時に訪れてみたいです。
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【2】
バンビさん
>その生物学者の主張するところによると、いわしは学校生活を
>継続するための生き残り政策に執着しやすく、
>その傾向は全ての生物種に共通している。
schools を「学校」と訳してはイワシの話とつながりませんよね?
この school は「群れ」という意味で使われています。
つまり「群れの中で生き続けるために」となります。
>いつも楽しく拝読しております。湯川先生のメルマガに対する
>他の方々の感想を見ませていただき、皆さん同じように
>高く評価されていたので嬉しく思いました。今後もお元気でご活躍ください。
ありがとうございます!
がんばって書いている甲斐がありました。
ますます喜んでもらえるようにがんばりますね。
-------------
【3】
Jimさん
>生物学者は学校でイワシは同様の長く生き残るための戦略議論した、
>それは種を超えて共通の傾向がある
「生き残るための戦略議論した」は
adhere to a survival strategy の和訳でしょうか?
adhere to ~は「~に従う」、
a survival strategy は「生き残り戦略」
という意味です。
また、和訳の最後に「。」を打つのを忘れないようにしてくださいね!
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【4】
guguさん
>生物学者は学校が存続する計画に固執する事が
>一般の人に共通する傾向である事を主張する。
that 節の主語である sardines「イワシ」を訳出できていません。
adhere to ~ は「~に従う」
keep living in schools は「群れで生存し続ける」
となります。
また、「一般の人」を示す語句はないので、その点も注意してくださいね。
いくつかの訳出漏れや訳し間違いで原文とまったく違う文脈になってしまっていますね。
>法隆寺、銀閣寺、清水寺、熊野古道、
>知らないうちに結構行ってますね!?
だんだん世界遺産も増えてきていますからね。
そのうち日本が遺産だらけになったりして(笑)。
-------------
ということでまだ紹介できていない分も含めて、木曜日発行の【添削篇2】で引き続き添削していきますね!
また、メルマガ誌面とは別に公式Twitterでも間違いをシェアできそうな投稿には添削指導をしています。
あなたの投稿が添削されるかもしれないので、Twitterをフォローしてくださいね!!
編集後記
週末は35度を記録したところもあったようですね。
春を飛び越えての夏日でした。
本当に暑かったのでちょうど打ち合わせ帰りに寄った新宿駅で今話題の日本茶ロイヤルミルクティーを飲んでみました。
結構並んでいたので、やめとこうかとも思ったのですが、次の約束まで時間があったので、20分くらい並ぶことに。
感想はというと……
いやぁ~美味しかったです。
タピオカの代わりにわらび餅が入っているのですが、わらび餅のぷにぷにとした食感がマッチしています。
しかもちゃんと日本茶とミルクティーの味がするんです。
こういう流行ものって正直味は期待できないだろうなって思っていたのですが、丁寧に作られていますよ。
若い子に流行るのも納得。
そして、四十路のおっさんが若い子に交じって行列に並んで購入できただけでもよくやったと褒めてください(笑)。
次は5月30日(木)の【添削篇2】でお会いしましょう。
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指導してくれる人がいるからこそ、最後まで完走できるはずですよ。
一緒にがんばりましょう!!