5分でマスター!英語和訳のノウハウ 第1679号
全体否定と部分否定の違いとは? 添削篇1
配信日:2019年9月24日
こんにちは。
デルタプラスの湯川彰浩です。
前回のメルマガで出題した課題文はいかがでしたか?
たくさんの投稿をありがとうございました!
今回は課題文の解答を説明し、皆様からお寄せいただいた和訳投稿を添削していきますね。
全体否定と部分否定の違いとは?
先週は「全体否定と部分否定の違いとは?」というテーマで以下のような課題文を出題しました。
まずは文構造から見ていきましょう。
全体は主節と副詞節に大別できます。
New media like ~ errors までが主節で、while 以下が副詞節となります。
主語の New media like the Internet は「インターネットのような新しいメディア」。
そして、do not の not と every が呼応して、部分否定の意味になります。
おそらく developments の意味が推測しづらかったはず。
development には「発達;発展;開発」といった意味で使われることが多いのですが、この場合は
「事実;事件」
という意味なんです。
びっくりですよね(笑)。
部分否定を意識して和訳すると、
「インターネットのような新しいメディアは事実の詳細すべてを説明しているというわけではない」
となります。
「…というわけではない」
という部分否定の訳し方をきちんと反映させましょう。
some online articles include errors は直訳すると、
「いくつかのオンライン記事は間違いを含む」
となりますが、some の訳し方を工夫して
「オンライン記事の中には間違いを含むものもある」
と訳してあげるとより自然ですよ!
次に while 節を見ていきましょう。
接続詞 while は「…の一方で」と対比を示しています。
主語の any existing mass media such as TV and newspaper ですが、肯定文で使われている any は「どんな~も」という意味になります。
such as ~「~のような;~などの」という具体例を導く表現なので、
「テレビや新聞などのどんな既存のマスメディアも」
となります。
have provided one-sided information は現在完了が使われていますね。
one-sided information は「一方的な情報」なので、「一方的な情報を提供してきた」となります。
したがって、上記の訳をつなげると、今回の全訳は以下のようになります。
【今回の課題文の和訳解答例】
「その紡績会社は、不況時における倒産を避けるために、老朽化した機械を整備し、環境にやさしい代替品を製造しておくべきだった」
課題文添削 ~読者の投稿和訳を添削指導~
このコーナーでは、前回出題した課題文に関して皆様からお寄せいただいた和訳を添削していきます。
また今回は質問テーマとして
「あなたがこれまでで一番遠くに行ったのはどこですか?」
もあわせて回答していただいています。
【1】
ねことまったりさん
>新しいメディアは、開発について全て詳細を説明しない。
>そして、一方向で情報を提供しているテレビや新聞といった
>どんなマスメディアであっても、いくつかのオンライン記事では誤植がある。
「すべて説明しない」だと全体否定になります。
not と every が一緒に使われると
「すべて…というわけではない」
という部分否定の意味になります。
間違えやすいポイントですね。
>イタリアです。
>距離というよりも、南回り(インド経由)で行ったので!
>半端なく遠かったぁ~。。
>安いツアーだからと友達が予約してくれたのですが、
>出発2日前に南回りだってことが分かり二人で爆笑しました。
>乗客のほとんどがインド人で、あのターバンを帽子のように
>前のテーブルに置いている人が多くて可笑しいやら驚くやらでした♪
相当時間かかったんでしょうね。
そして、インド人は本当にターバンを巻いているんですね。
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【2】
昼寝の子豚さん
>テレビや新聞のような一部の既存のメディアは一側面しか
>伝えてこなかったけれども、インターネットのような
>新しいメディアは詳細な情勢や誤りが含まれている
>オンラインの記事のすべてを説明しているわけではない。
主節の and は New media like ~ developments と some online articles include errors という2つの節を結んでいます。
この構造を読めていないので、some online ~ の部分も such as 以下に含まれると勘違いしていますね。
また、「…けれども」という訳し方は while というより、although の逆接ですよね。
この場合は「…する一方で」となります。
>永年退職を機に家族で行った海外旅行のパリです。
>パリでは夕食前に買い物についていって買った荷物を
>全部持たされたので家族から遅れて歩いていたら、
>はぐれて迷子になってしまいました。
>旅行の段取りを全部家族にまかせていたので地図もなく
>ホテルの名前もろくに覚えていなかったので、
>記憶と五感をたよりにホテルにたどり着くことができました。
>今後海外旅行をする機会があるときは、外出の際は、
>ホテル名が入った日程表をポケットに突っ込んで行こうと思いました。
記憶と五感が鋭くて助かりましたね(笑)。
見知らぬ土地、しかも海外で迷子とか想像しただけで恐ろしや。。。
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【3】
Philipさん
>テレビ、新聞などの既存マスメディアが一方的な情報を提供してきているとは言え、
>インターネットのような新しいメディアが出来事のすべての細部を
>説明しているものではなく、オンラインの記事にも間違いが含まれているものがある。
接続詞 while の意味に注意しましょう。
while は対比を示すので、「…する一方で」という意味になります。
また、any の意味が訳出できていませんね。
肯定文の any は「どんな~も」という意味になるので覚えておきましょう!
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【4】
しゃんたくさん
>インターネットのような新しいメディアは開発のすべての詳細を
>説明しているわけではなく、一部のオンライン記事には誤りがある一方で、
>テレビや新聞など既存のメディアは一方的な情報を提供してきている。
developments の意味に注意。
「開発」と訳しても意味が通じないはずです。
この文脈では「事実;事件」という意味になります。
また、some の訳し方として「~の中には…するものもある」という訳し方を新しく覚えておくといいでしょう。
>フロリダのディズニーワールドです。
>米国内の乗り換えだけでも時間がかかり広さを実感しました。
向こうのディズニーランドはそんなに広いんですか?
1日や2日では回りきれないとか??
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ということでまだ紹介できていない分も含めて、木曜日発行の【添削篇2】で引き続き添削していきますね!
また、メルマガ誌面とは別に公式Twitterでも間違いをシェアできそうな投稿には添削指導をしています。
あなたの投稿が添削されるかもしれないので、Twitterをフォローしてくださいね!!
編集後記
前回のメルマガでちょこっと触れたのですが・・・
おかげさまで、書籍『大学院入試の英文法』が重版となりました!
大学院受験の棚は限られた大手書店にしかないのに、これだけの部数が売れたことに驚き、と当時にとっても嬉しいです。
当時の担当者さんが推してくれて、当初の予定より多めに刷ってくださったんですよね。
これからも大学院入試英語の定番書籍としてじわじわと売れてくれればいいなぁ。
うちにも出版社から重版版の見本が届きました。
デザインはまったく変わりませんが、印刷がつやつや新しい感じです!
書店やAmazonでもそろそろ重版版に入れ替わっているかも!?
というわけで、次の大学院春入試に向けてこの書籍で英文読解と和訳のテクニックを身につけておくといいですよ!!
次は9月26日(木)の【添削篇2】でお会いしましょう。
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一緒にがんばりましょう!!