北海道大学大学院 大学院入試の合格体験談

英語はしっかり勉強すれば、その分だけ点数がついてくる(北海道大学大学院 合格)

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北海道大学大学院 文学院 合格体験談

北海道大学大学院 
文学院

北海道 華氏451度さん

2018年度入試で合格
「大学院英語 基礎講座」を受講

実際に過去問を見るまで大学院の入試問題をなめていた

志望する大学院の過去問を見たのは5月でした。受験は10月だったので、ちょうど5ヶ月前のことです。正直なところ、実際に過去問を見るまで大学院の入試問題をなめていました。私が志望した北海道大学大学院の文学院では、語学(英語)と専門科目と面接の3つで合否が決定します。私は大学受験の時から英語が苦手だったので、語学の点数はあまり期待していませんでした。しかし専門科目と面接があるので、英語ができなくてもそっちを頑張れば大学院に合格できるのではないかと考えていたのです。大学院への進学を考えている人は、そもそも専攻したい分野があるからだと思います。だからこそ、専門的な知識なら点が取れるんじゃないか、英語が苦手でも専門科目でカバーできるんじゃないか、そう考える人は多いと思います。しかし、少なくとも私の経験から言えば、それは都合のいい思い込みでしかありませんでした。

専門科目の過去問が思っていたよりもずっと難しかった

5月に実際に過去問を見て、私は大きな勘違いをしていたことに気づきました。専門科目が思っていたよりもずっと難しかったのです。私が志望していたのは、日本文学を専攻する講座です。専門科目では日本文学に関する知識が出題されます。私は、卒業論文で中世初期の『日本書紀』の受容を扱いました。そのため上代文学の知識には自信がありました。上代文学とは『古事記』『日本書紀』『万葉集』など、日本古代の文学のことです。しかし、専門科目で出題されるのは上代文学に限りません。日本文学に関するあらゆる時代の知識が出題されるのです。ある年には江戸時代の人形浄瑠璃について出題され、ある年には『伊勢物語』の受容史について出題されていました。5月の時点の私には、いずれの知識もありませんでした。過去問を見た私は、「専門科目なら取れる」という考えがいかに甘かったか、そして、これから5ヶ月であらゆる時代の日本文学の知識を身につけることが果たして可能なのか、暗澹たる気持ちになりました。

英語はしっかり勉強すれば、その分だけ点数がついてくる

専門科目の後で、私は英語の過去問を見ました。何ページにもわたる英語の長文があり、和訳を中心に問題が出題されていました。もともと英語が苦手だったのに加え、日本文学を専攻している学部時代はほとんど英文を読んでいませんでした。はじめて見た過去問は、まったく歯が立ちませんでした。それ以前の過去問を見ても、同じように和訳中心の問題が出題され、同じように歯が立ちそうにありませんでした。しかし、専門科目にショックを受けた後の私には、専門科目よりも英語のほうがマシなものに見えました。専門科目では人形浄瑠璃や『伊勢物語』の知識の有無によって点数が変ってしまいます。いくら上代文学の知識があっても出題されなければ意味がないのです。しかし、英語は細かい知識の有無ではなく、「英語の長文を読んで和訳をする」という技術さえ身につければ、安定して点数が取れるように思えました。英語はしっかり勉強すれば、その分だけ点数がついてくるように感じられたのです。そして実際、その通りでした。
私が受講した「基礎講座」は、全6回で毎週課題が提示されました。できるだけ早く解答して提出することを目指しました。添削済み答案はとても早く返却され、提出してから3日以内には届いていたと思います。添削指導の内容は、とても詳細で丁寧なものでした。特に和訳が分からなかった箇所は、質問欄に記載すると添削指導に加えて答えていただけました。また、書籍『大学院入試の英文法』はとてもいい本で、熟読しました。英文を読んでそれが理解できるだけでなく、日本語として読みやすい形に和訳するために、何に気をつければいいのかが詳細に書かれていました。市販の文法書は、英文を正しく理解することに終始している印象がありますが、『大学院入試の英文法』は正しく理解した英文を正しく日本語にすることを目指しています。これは大学院の和訳を中心とした入試問題の勉強のためには重要な考え方だと思いました。

入試本番では専門科目の失点を英語の点数でカバーすることに

入試本番では、5ヶ月間の「基礎講座」の成果があって落ち着いて解答することができました。例年通りに和訳が中心で、「基礎講座」と『大学院入試の英文法』によって得た知識を存分に活用することができました。むしろ多少時間が余ってしまうくらいでした。ちなみに専門科目については、張っていたヤマは外れてしまったものの、何とか知識を振り絞って解答できました。結局、専門科目での失点を英語の点数でカバーする形になったと思います。過去問を見る前は、英語の失点を専門科目でカバーしようと考えていたので、それとは逆の結果になりました。
入試の面接で「語学(英語)の試験は自信がありますか」と先生から尋ねられました。私は実際自信があったので「自信があります」と答えました。日本文学を専攻する学生には、専門科目ができても英語の点数が足を引っ張って不合格になってしまう学生がいるそうです。「語学の試験に自信があると回答したのはあなたがはじめてだ」と言われました。この時は、英語を勉強した甲斐があったと誇らしく思いました。

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