代表のプロフィール

湯川彰浩のプロフィール

湯川 彰浩(ゆかわ あきひろ)
株式会社デルタプラス 代表取締役
1979年、京都市生まれ。同志社大学文学部にて英文学を専攻。大学卒業後、株式会社Z会に入社。大学院受験向けの英語教材の編集に携わる。
2005年にデルタプラスを設立し、2008年に法人化。毎月限定10名の少人数制通信講座を立ち上げ、開講わずか2年で東京大学大学院、京都大学大学院、早稲田大学大学院、筑波大学大学院など超難関校への合格者を輩出。その後も毎年のように、東京大学大学院、京都大学大学院という日本トップレベルの大学院の合格者を送り出し続けている。

これまでに添削指導を手がけた答案の累計枚数は10,000枚以上にものぼり、正解、不正解の線引きが難しい大学院入試の合格ノウハウを構築。
『大学院英語 入試対策講座』『心理系大学院 入試対策講座』の満足度は95%を超え、少人数制ながらも通信講座業界では異例の実績を誇る。

また、著者として『大学院入試の英文法』(秀和システム)、『1万人の答案から学ぶ 日本人の英語リーディング 29のルール』(KADOKAWA/中経出版)、『社会人のための97%失敗しない最後の英語学習法』(エール出版社)の3冊を上梓している。
2017年には大学院受験生を対象とした2日間にわたるスクーリングセミナーを開催。
2019年には出版事業を立ち上げ、1冊目となる『使えるフレーズがどんどん頭に入る! シミュレーション英会話』(有子山博美 著)を刊行。
2020年に『教養としての心理学101』、2021年に『そう言えばいいのか! 2行でこころが伝わる英会話』を刊行。

大学生・社会人を対象としたキャリア教育の分野で、通信講座、出版、セミナーなどのサービスを展開している。
 

湯川彰浩からのメッセージ

出版事業をはじめたきっかけは「出版業界の負のサイクルを打破したい」という想い

これまで教育分野に携わってきた経験を踏まえて、2019年に弊社は出版事業をスタートさせました。斜陽産業と言われている出版業界になぜいきなり足を踏み入れたのか。そこには出版社、書店、著者、読者が疲弊し続ける負のサイクルを打ち破りたいという強い想いがあったからです。

日本の出版統計によると、書籍の売上は1996年をピークに20年以上も下降し続けています。それに反して書籍の出版点数は80,000点以上になり、1974年頃よりも3倍上にも増えています。つまり、新刊一冊あたりの販売部数が激減しているということです。

そのため出版社では、一人の編集者が以前より多くの本を担当するようになり、その結果一冊あたりに出版社がかけられる労力は減少しています。書店でも毎日多くの書籍が新たに並べられ(単純計算でも1日200冊もの新しい本が世に出ていることになります)、売れなければすぐに返品される入れ替わりの激しいサイクルで、一方的に置かれている書籍に埋もれて、消費者も何を選べばよいかがわからなくなっているのではないでしょうか。もちろん著者も膨大な時間をかけて書いた本が使い捨てのようい扱われてすぐに絶版になっては、より良いものを執筆する気概もなくなります。まさに出版社、書店、著者、読者が疲弊し続ける負のサイクルと言えます。

私は著者としてもこれまで3冊の本を上梓してきましたが、出版業界の時代の流れを肌で感じてきました。市場を意識して本を作っても部数がなかなか伸びない、編集者とのコミュニケーションが十分に取れない、読者からの感想やフィードバックがわからない、といったことです。著者として誰に向けて何のために本を書いているのかわからなくなることもありました。著者や読者が置いてきぼりになっている印象さえ受けました。
 

弊社の取り組みは地味で泥臭いが、今の出版業界が忘れかけている姿勢

そこで弊社では「とことんこだわって良質の本を制作し、長く売り続け、必要とする読み手に届ける」をモットーに出版事業をはじめました。地味で泥臭いかもしれませんが、今の時代の出版業界が忘れかけている姿勢でもあります。そのため、納得の出来になるまで時間をかけて一冊一冊、手間を惜しまず、心を込めて制作しています。出版企画も「売れそうだから」「キャッチーだから」という理由ではなく、「派手さはなくても良質の本になること」「世の中に必要とされる内容であること」を第一に採用しています。喫緊で必要な書籍というのはあるようで、実は世の中にほとんどありません。だからこそ読者が手に取って、何度も読み返したくなるもの、ずっと本棚に置いておきたくなるような書籍を作ることが今まさに求められているのだと考えています。

良質の本は爆発的なヒットにはならなくても、必ず長く売れ続けてくれます。そうした本は書店に長く置いてもらえるので、読者も何を選べばいいかわからなくなる状況が改善されていきます。そして、想いを込めて丁寧に作り上げた本は、必ず書店から必要とするお客様に届くと私は信じています。
 

新しい取り組みで、双方向のコミュニケーションが生まれる

さらに当社ではWebサイト、メルマガ、SNSを使った宣伝広報活動にも力を入れています。一冊ごとにWebに紹介ページを組み、著者の方々と連携して、SNSでも書籍の情報を発信し続けています。また、書店での刊行イベントや書籍の内容をより深く掘り下げられるワークショップも計画中です。

2019年1月に初の出版物『使えるフレーズがどんどん頭に入る! シミュレーション英会話』を刊行しましたが、3月にジュンク堂書店で開催させていただいた書店イベントでは、会場が満席になるほどのお客様に参加していただけました。出版社と書店が協力して読者とのつながり作りに成功した事例だと捉えています。

こうした機会を通じて、読者と著者と出版社の接する機会を増やしていくことで、双方向のコミュニケーションが生まれ、より世の中に必要とされる本が、ずっと本棚に置いてもらえるような本が生み出される1つのきっかけになるはずです。
 

著者、書店、読者にもっと寄り添うこと

出版業界に入ってみてわかったことは、まだまだ古い習慣や慣例ばかりの業界だということです。新刊のお知らせや書店からの注文はFAXが主流ですし、書店イベントの申し込みは電話受付のみというところも多いのです。時代にあわせて変えていかなくてはいけないところは確かにあるのではないでしょうか。

人が教養と知識を深めるために書籍はこれからも欠かせないツールであり、守っていくべき文化でもあります。そのためには出版業界は、著者、書店、読者をないがしろにするのでもなく、媚びるのでもなく、もっと寄り添うことが必要であると考えています。キャリア教育の出版社として、出版事業を展開していく中でこの業界の負のサイクルを止める一助になりたいと願っています。そして、出版社だけでなく、書店、著者、読者が本を通してより豊かになるような社会づくりに貢献したいという想いです。

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